国際的な衛生管理標準ともいえるHACCPは、様々な制約・ルールなどがあるので導入することで生産性が低減されてしまうのではないか、このように考える人も多いようです。HACCPは衛生管理手法であり、そのやり方の中には記録作業やある程度の手間が必要な作業が増えることが予測されるため、このように考える人も多いようですがそれは慣れるまでの話であり、慣れてくれば生産効率が下がることはなくむしろ生産性がアップすることも期待できるようになります。HACCPの導入で、衛生管理についての基準が明確になるので常に同一品質の製品製造が可能になる、クレームおよび事故を減らせます。同一品質の製品を作り出し事故やクレームが減れば、これらの処理で取られる時間も削減できるため結果的に生産効率が上昇するなどのメットがあるわけです。
ちなみに、同じような製品を作る、これは不良品となるようなものを出さない効果にも繋がる部分です。商品には同じ形・色・大きさなどが決まっているけれども、これらが不統一では出荷することができません。例えば、お煎餅などの場合は形が丸くなっていてすべてがほぼ同じサイズであれば商品を購入する人も不満はありませんが、全体的な重量は同じでも大きさが様々で、見た目も濃淡が異なるようなものが入っていると買う側からすれば購入意欲を損なわれるなどからも出荷させることができないわけです。HACCPを導入することは、このような商品を作り出さない工夫が仕組みの中にあるので生産性の向上にも役立てることができます。